回復と予防
みなさんは、リハビリテーションという言葉を聞いてどのようなことを想像するでしょうか。
医学的リハビリテーションについてのイメージというと、やはり「機能回復訓練」というのが一番にイメージする人が多いと思います。
機能回復訓練というのは、その言葉の通り、病気や外相が原因で心身の機能や構造に障害がうまれてしまった場合に、運動や感覚が麻痺したり、言語障害や知的障害などが起こったり、それらの機能を日常生活が送ることができる状態に回復させるようにすること、それがリハビリテーションという言葉に対する一般的なイメージなのではないでしょうか。
もちろん、そのイメージは間違いではありませんし、もっと他にもたくさんのアプローチ方法があるにせよ、そのような機能回復のための訓練を医学的リハビリテーションでは行います。
そのように、わたしたちにとって「リハビリテーション」という言葉は「失ったもの(機能)を回復する」というイメージが強いのだと思います。
もちろん、医学的リハビリテーションはとても大切で、重要な課題ですが、これと同じくらい大切なものに予防的アプローチというものがあり、これもまた重要性で言うと医学的リハビリテーションと同じくらい大切であると言えます。
リハビリテーションを予防に使うというのは、なかなか一般のわたしたちにはイメージとして湧きにくいかもしれませんが、たとえば外科手術を行う前、開胸や開腹手術を行う前後に、呼吸のリハビリテーションを行っておくと、合併症の発生を未然に防ぐなどの効果があることがすでにわかっています。
また、そのほかにも骨や関節の手術の前後にリハビリテーションを行うことによって筋力の増強をしておくと、手術の後の筋力低下を防ぐことができて、早期に自立を図ることができたり、回復することが期待できない進行性の疾患などの場合だったりしても、リハビリテーションを行うことによって、進行を止めることはできなくても進行を遅らせることができるなど、リハビリテーションを効果的に行うことによって、機能回復以外にも多くのサポートを行うことができるのです。
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リハビリテーションを行っていく上では、まだまだたくさんの専門家が関わり、チームで連携を取りながらリハビリテーションを行っていきます。 もちろん、その中心にいるのはリハビリテーションを行っていく患者本人で、これは誰も代わってあげることができません。 しかし、代わってあげることはできませんが、できる限りつらさが軽減できるように工夫をしたり、今の状態からさらに回復させるために必要な作業を勧めたり、多くの人がサポートすることによって、リハビリテーションを行っていくことができます。
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